新型コロナの影響はいまだとどまるところを知らない。自粛、休業、感染リスク……今は全国民が何かしらの影響を受けている状況だが、なかでも大きな被害を受けているのが、以前からギリギリの暮らしを続けていた生活困窮者たちだ。元から脆弱だった生活基盤が、一気に崩壊しかけている。
新型コロナウイルスの蔓延とともに人の消えた夜の街。人との接触を余儀なくされる業界の人々は、最もコロナショックの影響をダイレクトに受けている。
「1月から目に見えてお客さんが減り、3月まではなんとか月に12万円ほど稼げていましたが、4月は“24時間”働き続けても3万円しか稼げていませんね。いよいよ笑えなくなってきました」
自身の深刻な金銭事情を語るのは派遣型風俗店で勤務する中井美里さん(仮名・23歳)だ。東京都による休業要請の対象には性風俗店も含まれていた。ただ、要請は店舗を構える店が対象と解釈され「私たちみたいにお店を持たない派遣型だと、なんとか営業していたとこが多い」という。
「でも、お客さんはほとんど来ない。21時以降は受付の電話がピタリとやむし、今日も指名ゼロです」
中井さんが風俗店で働き始めたのは昨年の9月から。それまでは1年ほど介護施設で働いていたが、手取り17万円の給料では暮らせない事情があった。
「奨学金が500万円以上あって、その返済と、実家に仕送りをする必要が出てきたんです。母子家庭なので実家は裕福ではないんですが、妹の専門学校の学費を払う必要もあって、私から仕送りしなくちゃいけなくなって」
当初は月に100万円以上稼げる時期もあったが、コロナショックが猛威を振るいだすとあっという間に客足が遠のいたという。
「稼げていた時期も、月収の8割は奨学金返済と実家への仕送りに消えていたので、貯金はほぼゼロです。コロナが流行ってからは収入がほとんどなくなり、今は7万円の家賃すら払えない状態ですね」
家にはもう1か月近く帰っていない。いつ来るかわからないお客さんを逃さないように、「24時間待機」で常に出勤しているためだ。 「4月からは一日1000円の交通費もなくなって、お客さんがゼロだと交通費分がマイナスになってしまうので。だからずーっとお店の待機所にいます。シャワーはお店と提携しているラブホテルのお風呂場を借りていますね」 洋服や化粧品などの私物はコインロッカーと待機所に分けて保管している。しかも、中井さんのような状態の女性が、お店の待機所には常に十数人いるという。 「少し前まではソファで脚を伸ばして寝ていましたが、今はギュウギュウで自分のスペースは畳1枚分くらいしかない。いつも脚を曲げて寝る感じです。昼間はみんな無言でずっとスマホをいじっています。YouTubeも見飽きて、寝て起きてスマホをいじってまた寝て……の生活で、病みますよ」 待機所は2DKの壁を取り払ったつくりでそれなりの広さはあるものの、換気状態は悪く、人が密集している。まさに「3密」状態だが、対策はしているのか。 「マスクと出入りのたびに消毒をするくらいですね。あ、お店から『ウイルスシャットアウト』という除菌カードだけ支給されました。本当に効くかわからないけど、とりあえずずっと首に下げています」 実家に戻るのも難しいという。 「家族は歓迎してくれると思いますが、田舎なので隣近所の目が怖いんです。私が東京から戻ったのがバレたら、コロナ疎開だって言われて家族にも迷惑がかかる。今は限界まで働いてみようかと」 所持金はあと650円。彼女は今も「3密」で夜を過ごしている。
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