【「表と裏」の法律知識】#127
今年の4月1日は歴史的な日になります。それは民法の規定により長きにわたり「成人=20歳」「大人になるのは20歳」とされてきましたが、改正民法の施行により「成人=18歳」「大人になるのは18歳」と変わるからです。
法務省の説明によると、成人年齢引き下げの理由は、国民投票の選挙権年齢が18歳とされたことや、世界的にも成人年齢を18歳とするのが主流であるからだそうです。しかし、成人年齢の引き下げについては、多くの問題点も指摘されています。
先日、「18歳、19歳のAV出演被害が急増」というインターネット記事が注目されました。概要は、20歳未満のアダルトビデオ(AV)出演に関する消費者被害が増加傾向にあるところ、成人年齢引き下げにより18歳、19歳が有効にAV出演契約を締結できることになり、その一方で未成年者を守るための未成年取り消し(未成年者は自身が行った契約を無制限に取り消すことができる)を18歳、19歳は使えなくなることから、このことを利用した出演強要やAV出演契約トラブルが増加するのではないか、というものです。
従前から18歳、19歳をカモにした悪徳商法や投資詐欺などが続出する可能性が高いことは指摘されていました。このAV出演トラブルもその一つといえるでしょう。タレントスカウトと思ってついて行って契約をしたらAV出演契約だったというケースだけでなく、遊ぶお金欲しさに風俗店勤務やAV出演を安易にしてしまうというケースも今後出てくるでしょう。確かに、成人であってもだまされた場合(詐欺)や重大な誤解があった場合(錯誤)であれば契約を取り消すことはできます。しかし、裁判となれば時間も労力も大変。重いストレスものしかかります。
自己決定権の名の下に契約を自由に有効にできるようになることは、自己責任という名の重い責任を負うことも意味します。契約のリスク、借金やクレジットカード利用のリスクを正確に理解すること、そして危機を感じたときにはまず消費者センター、警察、弁護士にすぐに相談することをお勧めします。
(髙橋裕樹/弁護士)
掲載:https://news.yahoo.co.jp/articles/0d764c9ad790cbedace94a555900684cd3952fc4
私が風俗嬢と遊んでいるサイトをご紹介します!